レポート

「安定期に問われる、接客品質と体験価値の深化」​|全国CS調査レポート 2026年上期

2026/6/1

  • #データ

  • #顧客満足

株式会社BRUSH(本社:東京都渋谷区、代表取締役:向田幸正)は、ファッションブランド店舗を対象に実施した独自のカスタマーサティスファクション(CS)調査「SEEP(シープ)」を提供しています。2026年2月に、SEEPによるファッション業界におけるリアル店舗での顧客満足度( CS )調査を実施し、その結果を2026年上期レポート「安定期に問われる、接客品質と体験価値の深化」としてまとめ、オンライン上で公開しました。本レポートでは、「接客体験の質」がどのように顧客満足や売上、ブランド価値に影響しているかを可視化するとともに、前回調査(2025年9月実施)から約半年間における市況および接客の変化を整理し、報告しています。​

「SEEP 全国調査 2026年上期」について

【全国調査 概要】
対象業種 :ラグジュアリー、アフォーダブルラグジュアリー、セレクトショップ、トレンドカジュアル​スポーツ、ジュエリー​
実施時期 :2026年2月​
対象都市 :東京、大阪、名古屋、札幌、福岡​
調査方法 :SEEP 顧客満足度(CS)調査​

【市況変化と傾向】
2026年初頭の百貨店市場は、回復基調を維持する一方で、顧客構造と消費内容の変化が顕著に表れています。インバウンド需要は不安定さを残すものの、外商や識別顧客(CRM活用顧客)を中心とした国内顧客の伸長により、購買は堅調に推移しています。また、宝飾や高級衣料といった高付加価値商材の好調が続き、「量」から「質」への消費シフトが進行し、市場は国内優良顧客と高付加価値消費を軸とした成長モデルへと移行しています。​

このような市況の中、CSスコアはここ数年で高水準を維持しながら安定局面に入り、全体としては大きな伸長よりも維持・均衡の傾向が見られています。また、市場環境の変化は店舗の接客にも影響を及ぼし、売場の過度な混雑が緩和され、顧客一人ひとりに向き合いやすい環境が整いつつあります。こうした中で接客の重要性が一段と高まっており、「接客品質」がスコアを支える重要な要因として位置付けられています。

【カテゴリー別の傾向と分析(抜粋)】

ラグジュアリー:
高水準を維持し、安定した接客品質を確保。顧客理解の深化やクロージングの強化が見られる一方、提案価値の弱含みが課題となっており、付加価値のある提案が差別化の鍵となる。​​

アフォーダブルラグジュアリー:
接客プロセス自体は維持されているものの、初期接客や体験価値の弱化が顕著に表れている。提案満足度や関係構築力に課題があり、顧客の継続化・ファン化に向けた改善余地が大きい。​

セレクト:
アプローチに課題を残しつつも、ヒアリングや提案精度は改善。クロージング力も向上し、接客後半で評価が高まる傾向が見られる一方、店舗運営の基本品質に課題が残る。​

トレンドカジュアル:
初期接客に弱化が見られるものの、顧客理解や提案の質が向上。クロージング強化により購買促進力が高まり、接客体験全体の印象改善につながっている。​

スポーツ:
アプローチからクロージングまで、接客プロセス全体に課題が見られる。顧客理解は維持されているものの、提案と体験価値が弱含みとなっている。基本品質のばらつきも顕在化。​

ジュエリー:
スコアは高水準で改善傾向。初期対応から提案までプロセス全体が強化され、接客印象も向上。一方で商品知識や購買促進の精度には引き続き課題が残る。​

※詳細なスコアや分析については、レポート本編をご覧ください。

SEEP 全国調査 カテゴリー別スコアの変遷(2023-2026)

【今後へ向けた考察と提案】

2025年下期の全国調査では、顧客満足度スコアが前期比・前年同期比ともに改善し、2年前の水準まで回復しました。インバウンド需要減少により国内客への接客機会が増え、アプローチやウェルカム対応の質向上が寄与した一方、人員不足による接客機会の希薄化やスタッフの疲弊が一部カテゴリーで顕著であり、基本動作やクロージング対応の低下が課題になっています。また接客後に記憶に残る体験やブランド価値の醸成にも改善余地があります。

今後は、限られた人員で質を維持するため、効率的なオペレーションの改善と接客スキルの強化、さらにブランド体験を高める提案力向上を重点施策とする必要があります。その上で、現場での実行力を高めるための研修やナレッジ化を推進し、持続的な改善を図ることが求められます。

SEEP調査について

SEEPの調査設計は、3つの接客プロセスのシーンと接客体験全体を分析しています。接客プロセスは、お客様との出会いである「アプローチ」、そこからお客様に寄り添い要望を聞きながら商品提案を行う「ヒアリング~プロポーザル」、最終プロセス「クロージング」の3つのシーン。そこに接客体験全般を通じた「基本項目」「印象項目」を追加し、5つのシーンの調査結果をポイント制(点数)で示しています。

<SEEP CS調査の特徴 ~4つのポイント~>

ファッション・コスメに親和性のある調査員による調査:株式会社iDAに登録されている約30万人から調査員を採用し、一般のお客様に近い方でありながら、ファッションやコスメに親和性の高い方による店舗調査を行っています。

複数調査の実施で、高い信憑性を実現:客観的に調査の信憑性を高く保つため、SEEPでは1店舗あたり複数の調査(それぞれ違う調査員の視点による調査)の実施を前提としています。複数視点で店舗状況をみることで、属人性を少なくし、客観的な結果として利用いただけます。

結果の確認が最短1週間で可能。結果を数値化で分かりやすく:調査終了後、最短で約1週間でオンラインレポートにて結果が閲覧できます。日々変化する店舗において、現状把握と改善アクションがスピーディーに行えることはとても重要です。

店舗マネジメント・SV経験者が監修:ファッション・コスメ店舗での豊富なマネジメント経験をもとに、設問設計~分析まで監修しています。現場に寄り添い、最高のパフォーマンスを引き出すお手伝いをいたします。


SEEPに関するお問い合わせ

株式会社BRUSH​
リサーチ&アカデミー事業部 SEEP 店舗運営コンサルタント 田村実香​
Mail:seep@ida-mode.com  URL:https://seep.jp/

    • 株式会社BRUSHについて

      https://brush-mode.jp/

      2015年設立の、ワールド・モード・ホールディングス株式会社のグループ企業。各種研修(セールステクニック・マネジメント・階層別トレーニングなど)から店舗運営に必要なメソッド(計数管理・顧客育成・イベント管理など)、OJT教育までをワンストップで実施。プロのリサーチャーによる店舗診断や接客マニュアル制作なども行う。店舗運営の課題をクリアにして可視化させ優先順位を付ける、本質的なソリューションとコンサルティングを提供している。

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